焦点は産油国の動向に

 | 2016年01月21日 10:25

アナリストコメント

焦点は引き続き原油相場の動向で変わらず。

下のWTIチャート(日足)を見ると、標準誤差回帰分析バンドの下限まで急低下し、その後反転していることがわかる。この状況を考えるならば、目先、一度ショートカバー(=原油買戻し)の展開となる可能性があろう。
その場合、株式市場でも買戻し圧力が強まることで、外為市場では行き過ぎた円高の調整する展開となろう。
ただ、テクニカルで売られ過ぎのシグナルが点灯しても、最終的には需給というファンダメンタルズで価格が決定される以上、反発余地は限定的だろう。

原油相場が真に安定するためには、産油国間(OPEC加盟国と非加盟国間)での大幅な減産合意が必要だが、その合意がなされるかどうかは遅くとも3月のOPEC総会まで待つ必要がある。
ただ、生産コスト割れとなっている一部の産油国からは臨時会合開催の要請があるとの情報もあり「臨時会合開催→大幅減産で合意」となれば、3月まで待たずにファンダメンタルズ面での買い戻し材料が出現することで(大幅な減産合意に至ることで)、1バレル=38ドルレベルまで一気に戻る展開があり得よう(下のチャート参照)。

その場合、外為市場では資源国通貨のショートカバー圧力が強まろう。
また、「原油反発→株式市場安定化」によるリスク選好を背景に円&ユーロには一転して売りトレンドを形成しよう。

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チャート:WTI日足チャート】