調整もドル高トレンド継続に変更なし

 | 2014年12月09日 15:30

<Market Overview-株&為替共に調整地合い>

世界経済に対する先行き懸念を背景に、8日の欧米株式市場は総じて上値の重い展開に。主要な新興国株式市場も軟調な地合いとなったことから、海外外為市場では直近の円安を是正する動きが強まった。
ドル円は12月安値117.86レベルを起点とした短期サポートラインを一時下方ブレイクする展開に。
クロス円も総じて円買い優勢地合いとなった。
一方、原油相場の下落とインフレ期待の後退を背景に低下圧力が強まった米金利の動向を受け、ドル相場も総じて軟調に推移した。これによりユーロドルは1.23台まで反発。しかし上値は限定的で1.2315前後でこう着したまま、本日の東京時間を迎えている。

昨日のドルインデックスのローソク足は、マーケットの気迷いを暗示するかのような十字線に近い形状となった。直近のドル高のスピード、エネルギー価格の低迷とそれに伴う株式市場やインフレ期待へのネガティブインパクトを考えるならば、一連のドル高トレンドが調整局面に入る可能性があろう。ただ、米ファンダメンタルズが急速に崩れる兆しは見えず、また日欧と米国間のファンダメンタルズ格差とそれに伴う金融政策のコントラスト(方向性の違い)が根底にある限りは、あくまでもドルロングの調整地合いであって、中長期スパンでのドル高トレンドは継続するだろう。

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<Today’s Chart>
12月安値を起点とした短期サポートライン、120.00の節目、そして直近高値からの50.00%を尽く下方ブレイクしたことで、特段の材料がない今日明日は調整地合いを想定したい。
次のポイントは、リトレースメント61.80%・119.40レベルとなろう。 すぐ下には10日MA(119.33)も位置しており、119円前半のサポートポイントとして注視しておきたい。
尚、119.50及び119.00にはそれぞれビッドが観測されている。

ドル円1時間足