資産4.6億を成し遂げた勝負師! 今明かされるその手法とは 前編

資産4.6億を成し遂げた勝負師! 今明かされるその手法とは 前編

最新情報  | 2019年06月19日 11:27

資産4.6億を成し遂げた勝負師! 今明かされるその手法とは 前編

投資家インタビュー第三弾は、年収300万円の会社員を経て億り人となったwww9945氏だ。2014年より専業投資家として活動している。現在(2019年6月)の総資産4.6億円が裏付けるのは、日常に溢れる情報を詳細に分析し、株にその未来を見出す確かな洞察力だ。そして成長株を見つけては信用取引を駆使して資産を増やしていく勝負師としての一面も併せ持つ。www9945氏が26年相場と向き合う中で直面した苦境やそこから得た知恵、投資手法に迫る。

●好奇心から始めた株式投資と苦いデビュー戦

・株を始めてみようと思ったきっかけについて教えて下さい。

社会人一年目で営業をした頃に本屋に行き、そこで台湾の実業家の邱 永漢(きゅう えいかん)さんの存在を知って、彼の本をとりあえず3冊買ったんです。そしたら、株で成功すれば儲かるし、経済に強くなるし、将来配当金で生活できればという感じになりまして。

ただ、当時は1990年代初頭、バブル崩壊の直後で、4万円近くあった日経平均が10ヶ月で半分になったんです。それを目の当たりにして、危ないのは分かっているし、一般的にもそういう認識がありました。それでも私は競馬や麻雀といったギャンブルが好きだったので、「ちょっと面白そうだな」「やってみようかな」という思いで株を始めることにしました。

・初めての投資はうまくいきましたか?

約1年半で100万円を貯蓄して株を始めました。77万円ぐらいを投入して北陸電力と宇部興産を買ったんですけどもね。翌日から株価は下落して、1年半後にはサクッと損切りしました (笑)。

ほろ苦いデビュー戦を経験したwww9945氏。資産の推移からも分かる通り、その後も大きなチャンスに恵まれず、現在の億り人とはかけ離れた不遇の時代を経験する。資産1億円ラインに達したのは2012年と株を始めてから約20年が経過していた。しかし、ライブドアショックやリーマンショックを経てもなお、決して市場から退場することなく、自分の投資技術に磨きをかけ続けたその能力と努力にも注目したい。

●投資手法の確立まではトライ&エラーの連続

・現在の資産は4.6億円ということですが、その内訳について教えて下さい。

現在は、資産の100%を株で保有しています。キャッシュほぼ無し、不動産もほぼ無しで、外国株を含めて全部で120銘柄ぐらいです。

・100%を株にですか?

もちろん、最初から株だけで勝負するつもりはありませんでした。日経のオプションとかFXに手を出しましたが全部駄目でしたね。むらやんさんみたいに、デイトレとかスキャ(スキャルピング)とかも駄目。逆に5年10年の長期投資でも駄目。結局スイングも駄目。1、2年の中期投資と、それの現物プラス信用取引に落ち着いたということです。

そして信用取引は信用買いだけ。空売りもダメなんですよね。この前、10年ぶりに空売りしたんですが、1万4500円で200株を売って、3日後に1万5000円に値上がりし、10万円損切りしました。たった290万円(資産の0.6%相当)の空売りでも精神的なプレッシャーが3倍ぐらいになるんです。信用買いだったら億単位で買ってても大丈夫ですけどね。投資手法には人それぞれに合う合わないがあると思います。

(引用:www9945氏 データ提供)

身近な変化を銘柄に落とし込む、些細な情報も見逃さないwww9945氏

 ・現在の主力銘柄について教えてください

今、主力銘柄は神戸物産です。去年の5月くらいにゲオの貸本屋でコミック本を借りたついでに歩いていたら、納豆3パック40円、豆腐39円、そば19円と食品をめちゃくちゃ安く売ってる「業務スーパー」というスーパーを見つけたんです。調べてみると、神戸物産(3038)という会社が展開するスーパーで、当時は、一年半後の10月に消費税がアップするのを知っていたので、家計が節約思考に傾いて、そっちの方にお金が流れると予測して、それから徐々に買い始めました。

もう一つは、日本エム・ディ・エム(7600)という会社です。人工関節とかの会社なんですよ。というのも、母親がスーパーで店頭販売していて、冷凍のチルドの前でやってるせいか膝を痛めてまして。私も専業になって、ずっと座っていたら膝が痛くなって。どうにかならないかと調べてみたら、人工関節に関係する会社がアメリカにStrykerとZimmerという会社がありますが、日本では日本エム・ディ・エムだけということに気づいたんです。ここは、昔アメリカから製品を輸入して販売するだけだったんですけど、25年前に、アメリカの子会社に生産拠点を作って、そこから日本に輸入して販売したり、またアメリカでも販売しています。今では、大体90%以上が自社製品になり、利益率がアップしています。

あと「今、薬の値段は下がっているが、医療器具は下がらない」という情報もあったので日本エム・ディ・エムを持ってますね。これは投資家が集まるオフ会で知り得た情報なんです。そこでは99%くだらない話ばっかりしてるのですが、残り1%が重要で、自分の生活や仕事以外の情報を得る大切な機会でもあるんです。

www9945氏も苦労した2018年相場を振り返る

・去年の相場は全体的な下落基調が見られましたが、その影響は受けましたか?

実は去年の成績は、マイナス16.7%、3.6億円まで減りました。

・具体的に何が原因だったのでしょうか?

超主力銘柄に、ストレージといって、貸しロッカーの販売を行っているエリアリンク(8914)という銘柄がありまして、買値が1800円だったのが、4200円ぐらいで2.3倍になったんです。まだ5000円ぐらい行くだろうと思っていたらワラント付きの公募増資を去年の5月に突然出していて。

それは、昔で言うMSCBと言う、Moving Strikeの公募増資と似たような感じで、証券会社は8%すでに儲かっているんですけど、需給が圧倒的に悪くなる公募増資なんです。証券会社の売りを食らってしまってですね。良い業績だと思ったんですが、ずんずん下がって、結局、最安値が去年末あたりに889円まで行きました。4200円から889円です。

一方で、ビジネスモデルは一見ストックビジネスみたいですが、おととしの半ば頃から、土地と建物を一緒に売る「土地付きストレージ販売」を始めて、不動産の市況をかなり受けるビジネスモデルにシフトしたんです。それにも関わらず、結構売れるだろうと思っていたら、秋に「TATERU&スルガ銀行問題」が発生したんです。それで不動産セクターはみんな下落してしまったんですね。何でもかんでもみんな売られちゃいました。その影響もありましたね。今は持っていません。

・振り返ってみて、当時うまく逃げ切ることはできなかったんですか?

私は、買値のマイナス10%に到達したら必ず売ると決めている損切りラインがあるんです。だから1800円で買ったやつが、なんと一時4200円までいった後1500円台に下落して売り切りました。でも、いつもなら倍になったら大体半分ぐらい売るんですが、それをしなかった。あと、後から公募増資に気づいたのに売らなかった。もう一つは、月足チャート見るんですけど完全にデッドクロスしてたんです。でも、それを見ても売らなかった。それまでまだ含み益があったので、売れなかった。自分のルールを3回も破るとそれは崩れますよ。

トレーダールーム

今後の相場、景気減速と消費税引き上げに着目

ズバリ今年の相場をどう予測していますか?

そうですね。セクターで言うと、デフレ銘柄、高齢者関連銘柄、そしてアクティビストがついている資産バリュー系の3つだと思います。

とりわけ、資産バリュー系は普段は不人気で放置されているので、カタリストがあった方が上がりやすいんです。例えば京阪神ビルディング (8818)とかみたいに、ストラテジックキャピタルファンドがついている銘柄は、ストップ高が2銘柄上がったんです。淺沼組(1852)とか、あと図書印刷(7913)とかね。このようにアクテイビストが自社株買いや増配を要求している銘柄は上がりやすいんです。

そして今、アベノミクスがかなり終盤近いです。消費税増税もあり不景気になりつつあるということで、実体経済に行き場のないお金がもう業績では買えないと。でも、資産系、東京や大阪の中心部の土地を豊富に持っているんだったら、買えるかもしれないということで、そっちにお金が流れ込む傾向が毎回あるんです。

投資家インタビュー第三弾【前編】お読みいただき、ありがとうございます。

【後編】では、www9945氏が培った投資手法や銘柄選びのポイント、そして勝ち続けるために必要な投資家のスキルについて迫ります!

インベスティングドットコムのアプリでは世界中の最新金融ニュースの他、リアルタイムチャートや経済指標などが利用可能です。ぜひ相場予想や分析などにご活用ください。

について最初にコメントしてください

コメントを書く
1分待ってから再度コメントしてください。
議論
お答えください...
1分待ってから再度コメントしてください。

金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。 上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある場合は英語版が優先されます。

ログアウト
本当にログアウトしますか?
いいえあり
キャンセルあり
変更を保存