12日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は小幅続落、ファーストリテ効果と日銀ETFに期待
・ドル・円はもみあい、日本株にらみで方向感が乏しい
・値下がり寄与トップはユニファミマ (T:8028)、同2位はソフトバンクG (T:9984)
■日経平均は小幅続落、ファーストリテ効果と日銀ETFに期待
日経平均は小幅に続落。
12.97円安の23697.46円(出来高概算8億9000万株)で前場の取引を終えた。
11日の米国市場では、税制改革による企業業績への好影響が未だに十分株価に織り込まれていないとの見方から終日堅調推移となった。
主要指数は揃って最高値を更新し、シカゴ日経225先物は大阪比135円高の23785円となる中、これにサヤ寄せする格好から、買い先行で始まった。
しかし、買い一巡後は円高等が重しとなり、利益確定の流れが優勢となり、日経平均は小幅ながらもマイナス圏での推移が続いている。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。
セクターでは電力ガス、食料品、情報通信、水産農林、精密機器、鉱業、倉庫運輸が軟調。
半面、その他製品、ゴム製品、機械、その他金融が小じっかり。
指数インパクトの大きいところでは、ユニファミマ (T:8028)、ソフトバンクG (T:9984)、京セラ (T:6971)、KDDI (T:9433)が軟調。
一方でファーストリテ (T:9983)、ファナック (T:6954)が下支えとなった。
SQに絡んだ売買は225型で約7万株超の買い越し、TOPIX型は売り越しだった。
SQ値概算は23723.19円。
日経平均は朝方にSQ値をクリアしているが、その後は23700円を下回る格好となっている。
ファーストリテ (T:9983)が日経平均を下支えして底堅さが意識されるものの、日経平均は5日線での攻防が続いている。
TOPIXがマイナスで前場の取引を終えており、後場は日銀のETF買い入れが意識される。
ファーストリテ効果も引き続き意識されるなか、5日線を突破して終えることができるかが注目される。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円はもみあい、日本株にらみで方向感が乏しい
12日午前の東京市場でドル・円はもみあい。
前日終値付近で推移する日本株にらみの展開で、方向感の乏しい値動きが続いた。
ドル・円は、前日の海外市場でユーロ買い・ドル売りに振れた影響から、やや下押し圧力がかかった。
本日のアジア市場では日経平均株価の値動きを手がかりに売り買いが交錯。
ランチタイムの日経平均先物は小幅ながらプラス圏で推移しており、目先の日本株反転を見込んだ円売りが観測される。
ただ、日経平均が前日終値付近で不安定な値動きとなれば、ドルは111円前半で引き続き方向感は出にくい展開となりそうだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は111円06銭から111円34銭、ユーロ・円は133円82銭から134円14銭、ユーロ・ドルは1.2032ドルから1.2067ドルで推移した。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・ネオジャパン (T:3921)やユーザローカル (T:3984)がストップ高
※一時ストップ高・安(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはユニファミマ (T:8028)、同2位はソフトバンクG (T:9984)
■経済指標・要人発言
・茂木経済再生相
「デフレ脱却の判断では再びデフレに後戻りしないか持続可能性の確認が必要」
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特になし
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