IEAによる供給縮小の発表を受け、12日の原油価格は値上がりしている。
日本時間午後2時30分時点で、米国のWTI原油先物は0.4%高の63.84ドル、ブレント原油先物も0.4%高で71.08ドルとなっている。
OPEC主導の減産と米国による対イラン・ベネズエラ制裁を受け、原油供給量は減少しているとIEAが公表した。WTI原油価格は年初来40%以上上昇している。
10日に発表されたOPECの4月次報告によると、2月のベネズエラの原油生産量は日量約14万6千バレルだったが、3月には日量96万バレルまで減産された。
OPECと非加盟産油国は年初以来、日量120万バレルに及ぶ減産を実行してきた。今後の減産方針については6月25・26日の会合で協議される見通しだ。
また、IEAは原油市場の均衡のためには、需要量が「極めて重要」な数字になると加えた。世界経済成長の概況を考慮すると、原油市場の均衡には高い壁が待ち受けていると言えそうだ。
「今年の世界経済の成長度合いについては、アナリストの間で意見が大きく割れている」とIEAは述べている。
また、「原油需要の伸びは日量140万バレルに達する見込みだが、原油価格の動向や世界経済の状況に関して様々な見解があることは承知している」と述べている。