Reuters
発行済 2020年03月31日 09:55
[ロンドン 30日 ロイター] - 中国株に過去2週間で海外から流入した資金は70億ドル超とほぼ5年ぶりの高水準に達したことが、EPFRグローバル・データの調査で分かった。投資家の間で、新型コロナウイルスによって落ち込んだ中国経済の回復期待が高まっているとみられる。
中国投資ファンドには25日までの週に32億6000万ドル、その前の週に38億3000万ドルが流入。合計すると2015年5月以降で最大規模だったという。
アシュモア・グループの新興国市場株式ポートフォリオマネジャー、エドワード・エバンス氏は「中国と北アジアは新型コロナ感染が最も早く、既に感染のピークアウトを一番先に抜け出しつつある証拠が出ている。さまざまなマクロ経済指標の改善が続いており、これは先進国とは対照的だ」と述べた。
中国では新型コロナ感染が深刻だった一部地域で2カ月にわたってロックダウン(都市封鎖)が続いていたが、足元で政府が企業活動や工場操業の再開を推進するとともに、景気てこ入れのため財政・金融両面で政策措置を講じている。
こうした中で中国株の主要指標である上海総合指数の過去1カ月間の下落率は4.7%と、MSCI世界株指数の12.2%安よりも小幅にとどまった。
フェデレーテッド・ハーミーズは、年初時点でアンダーウエートにしていた中国株の配分比率を引き上げたと発表した。アシュモアのエバンス氏は、政府の経済対策の恩恵が最大となる中国株が投資対象として好ましいとみている。
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