米銀大手、石油資産保有態勢構築へ エネルギー企業破綻に備え

Reuters

発行済 2020年04月10日 10:29

[ニューヨーク 9日 ロイター] - 米国の大手銀行は、融資先のエネルギー企業が経営破綻した場合に、担保となっている油田・ガス田などエネルギー関連資産を引き取って一定期間保有できる態勢作りを進めている。事情に詳しい関係者がロイターに明らかにした。

米銀がこうした取り組みに乗り出すのは、やはり原油安から多くのエネルギー企業が破綻した1980年代末以降初めてだ。

新型コロナウイルスの世界的流行と供給過剰による原油価格急落がエネルギー企業を直撃した。米国でシェール油田・ガス田の開発を手掛けるエネルギー企業は負債を抱えている。

埋蔵石油・ガス資産を担保にした銀行融資は推定で2000億ドル余りに上るが、エネルギー企業は売上高が落ち込み、石油・ガス資産の評価額が低下。一部の企業は返済が不可能となる恐れを明らかにしている。