世界エネ需要、20年は過去最大の減少幅に CO2排出も=IEA

Reuters

発行済 2020年04月30日 14:55

[ロンドン 30日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は30日、2020年の世界のエネルギー需要と二酸化炭素(CO2)排出量が過去最大の減少になるとの予測を発表した。新型コロナウイルスの流行により世界各国で経済活動が制限されている状況を踏まえた。

IEAは今年の世界のエネルギー需要を前年比6%減と予測。絶対的な減少幅は過去最大になる見通しとした。

エネルギー需要の落ち込みにより、CO2排出量も8%減少すると予測。減少幅は世界的な金融危機を受けた2009年(4億トン)の6倍に上り、過去最大になる見込みとした。

IEAのビロル事務局長はロイターに対し、一部の国で制限措置の解除が遅れる可能性や、感染第2波のリスクを考慮すると、こうした予測は楽観的かもしれないと述べた。

エネルギー需要の落ち込みを内訳で見ると、第1・四半期は石炭が前年比8%減と最大の打撃を受けた。石炭需要は年間でも8%減となる見通しだ。