英BP、原油相場回復しても脱石油に向け資産売却へ

Reuters

発行済 2020年08月07日 09:56

[ロンドン 7日 ロイター] - 英エネルギー大手BP (L:BP)は、新型コロナウイルスの打撃を受けた原油相場が回復したとしても、かなりの規模の石油・天然ガス資産を売却し、再生可能エネルギー分野への投資を拡大する計画。関係者3人がロイターに明らかにした。

関係筋によると、BPの幹部はこの戦略を7月に議論した。その直前に同社は、原油価格の長期予想を1バレル=55ドルに引き下げた。これは、175億ドル相当の資産がもはや採算が合わないことを意味する。

関係筋によると、原油価格が1バレル=65─70ドルに回復したとしても、BPがこれらの資産を同社の計画に戻す可能性は低く、代わりに、より好ましい市況を利用して売却する意向という。

主要石油企業は、原油価格が下落しても、市況が改善した時を見据えて通常資産を保有し続ける。

一方、BPの資産売却戦略は、同社がいったん石油・ガス資産を売却したら、今までのような石油メジャーに後戻りすることはないことを示している。BPからのコメントは得られていない。