電力変革でもCO2実質ゼロ達成遠い、削減量3割程度=IEA

Reuters

発行済 2020年09月10日 16:58

[ロンドン 10日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は10日発表した報告書で、電力セクターが変革しても、今世紀半ばまでに世界の温室効果ガスの排出量を実質ゼロ(カーボンニュートラル)にする目標の達成は厳しいと指摘した。

削減できる二酸化炭素(CO2)排出量は、目標達成に必要となれる3割程度にとどまるという。

報告書は、2050年半ばまでに世界的にカーボンニュートラルを達成するために何が必要か検討するため800以上の技術オプションを分析。

カーボンニュートラルを達成ために削減しなければならない排出量のうち、まだ実用化されていない技術で削減できるのは3分の1から半分と見積もった。

今年の世界の二酸化炭素(CO2)排出量は、新型コロナウイルスの世界的流行に伴う景気悪化、エネルギー需要の減少で前年から8%減少し、2010年以来の低水準となる見通し。

しかし、排出量の減少傾向が続くとは予想されていない。