エクソン株主総会、物言う株主の取締役選出 気候変動対応へ圧力

Reuters

発行済 2021年05月27日 05:46

更新済 2021年05月27日 15:28

[26日 ロイター] - 米石油大手エクソンモービルの年次株主総会が26日開かれ、米ヘッジファンドのエンジン・ナンバーワンが提案した4人の取締役候補のうち、少なくとも2人が選出された。

エンジン・ナンバーワンを中心とした「物言う株主」は、世界的に脱炭素に向けた動きが加速する中、株主の将来価値に向けてウッズ最高経営責任者(CEO)は大きな変化を起こす必要があると主張、取締役の刷新を求めていた。2500億ドルに近いエクソンの時価総額に対して、同ファンドが保有するエクソン株はわずか5000万ドル程度。

一方、ウッズCEOは、既に低炭素への取り組みを進めており、収益も改善していると強調し、エンジン・ナンバーワンが推薦する候補を承認しないよう株主に呼び掛けていた。

エクソンが総会後に開示した株主投票の暫定結果によると、現職の取締役12人のうち、ウッズCEOを含めた8人が再任された。集計作業は終了しておらず、エンジン・ナンバーワンが推薦した4人中、最終的に3人が取締役に就任する可能性もある。今後エクソンは、環境対策でより踏み込んだ対応を求められる。●以下既出

資産運用世界最大手の米ブラックロックもエンジン・ナンバーワンの推薦者の3人に賛成票を投じたもよう。ブラックロックはエクソン株を約6%保有する大株主。