今世紀中に2.4度上昇、COP26提出の計画実行でも=研究機関

Reuters

発行済 2021年11月10日 03:32

[グラスゴー 9日  ロイター] - 欧州の研究機関で構成されるクライメート・アクション・トラッカー(CAT)は9日、グラスゴーで開催中の第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に提出された今後10年間の気候変動対策の各国の最新計画を実行しても、今世紀中に約2.4度の地球温暖化がもたらされると発表した。これは安全なレベルを大幅に上回る。

CATは、COP26参加国による2030年までの温室効果ガス排出量削減計画が実施されても、2100年までに国連の目標値をはるかに超えて温暖化が進む見通しだと指摘した。

CATは、15年のパリ協定で定められた産業革命以前の水準からの意欲的な目標に言及して「30年に向けたグラスゴーでの新たな計画でも、30年に1.5度の上昇を抑えるための排出量の約2倍排出することになる」とし、「全ての政府は目標を再考する必要がある」と説明した。

50年までか、それ以降に大気中の温室効果ガスレベルの増加を食い止めるという一部の国の長期目標「実質ゼロ(ネットゼロ)」を実行する「楽観的なシナリオ」では、今世紀中に1.8度の温暖化に抑えられる可能性があるとした。これは、国際エネルギー機関(IEA)が先週発表した分析結果と同じだ。