ロシア、敵対国への食料輸出監視 制裁で世界危機=プーチン大統領

Reuters

発行済 2022年04月05日 22:50

更新済 2022年04月06日 00:45

[ロンドン 5日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は5日、ロシアは敵対的な国に対する食料輸出に細心の注意を払う必要があると述べ、西側諸国の制裁措置で世界的な食料危機が引き起こされる恐れがあるとの見方を示した。

ロシアによるウクライナ侵攻を受け西側諸国が導入した制裁措置で、ロシア経済は1991年のソ連崩壊以来最悪の経済危機に直面する恐れがある。ただロシアは、世界の方がより大きな影響を受けるとの見方を示している。

プーチン大統領は食料生産開発に関する会議で、エネルギー価格の上昇と肥料不足が重なれば、西側諸国が物資を買い占め、貧困国で食料不足が発生すると警告。「貧困国で食料不足が悪化すれば、新たな移民の波が発生し、食料価格は一段と上昇する」と述べた。

その上で「世界的な肥料不足は回避できない」とし、「ロシアは食料輸出に細心の注意を払う必要がある。特に敵対国への輸出を注意深く監視しなければならない」と述べた。