中国、割安なロシア産原油輸入ひそかに拡大 欧米の穴埋める

Reuters

発行済 2022年05月20日 18:00

[シンガポール 20日 ロイター] - 中国が割安なロシア産原油の輸入をひそかに拡大していることが、海運データや石油トレーダーの話で分かった。ウクライナ侵攻後、欧米の買い手がロシアとの取引から手を引いたことで生じた空白を埋めているという。

船舶追跡を手がけるボルテクサ・アナリティクスの推計によると、中国のロシア産原油の海上輸入は5月に過去最高に近い日量110万バレルに急増する見込み。第1・四半期は同75万バレル、2021年は同80万バレルだった。

海運データ、ロイターが閲覧した船舶ブローカーの報告書、トレーダー5人によると、中国石油化工(シノペック)のトレーディング部門である中国国際石油化工聯合(ユニペック)が、中国の防衛コングロマリット、中国北方工業(ノリンコ)の子会社である振華石油とともに輸入を主導している。香港で登記されている企業リブナ・シッピングも最近、ロシア産原油の中国向け主要荷主として判明したという。