中国で記録的猛暑、長江流域で干ばつ対策 製造業生産に影響

Reuters

発行済 2022年08月17日 16:37

更新済 2022年08月17日 19:46

[上海 17日 ロイター] - 記録的猛暑が続く中国では電力不足や干ばつが深刻となり、政府が相次ぎ対策を打ち出している。対策の影響で一部製造業が生産停止を迫られ、経済活動にも影響が出ている。

水利省は17日、長江流域の干ばつが「農村部の人々や家畜の飲料水確保、作物の成長に悪影響を及ぼしている」と指摘。干ばつに見舞われた地域を正確に把握し、水の供給維持に向けた対策を講じるよう地元政府に指示した。

三峡ダムは16日、下流の水量を増やすため、今後10日間、放水量を5億立方メートル増やすと表明。

今週の財政省の発表によると、一部の家畜が干ばつ地域から一時的に他の地区に移された。同省は災害援助で3億元(4430万ドル)を交付する方針も示した。

湖北省は17日、ヨウ化銀を雲に発射して雨を降らせる計画を発表した。

四川省は17日、住宅、オフィス、ショッピングモールを対象とする電力制限を開始した。中国では電力不足時には基本的に家庭用・商業用電力の供給を優先し、工業用電力の供給を制限する。四川省の措置は状況の深刻さを示す。