北朝鮮の金総書記、食料増産へ農地拡大・インフラ改善を指示

Reuters

発行済 2023年03月02日 09:33

更新済 2023年03月02日 12:54

[ソウル 2日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は1日、食料増産に向けてインフラの改善と農地拡大を指示した。国営メディアが2日に報じた。同国を巡っては食料事情の切迫が懸念されている。

金氏は党中央委員会第7回拡大総会の最終日の会議で、かんがいシステムの改良、近代的な農業機械の生産、耕地の拡大を指示した。

拡大総会は農業部門の改善という「緊急の」課題を話し合うため先月26日から開かれていた。

韓国は北朝鮮の一部地域での餓死者増加など食料危機の悪化について警告している。

朝鮮中央通信(KCNA)によると、金氏は「先進技術と現代文明を持つ豊かで高度な社会主義農村」を構築するための計画と具体的な課題を提示した。

また、国家経済計画を実施する上で規律を強化する必要性を強調し、「内閣の組織力と執行力を弱める行為」をけん制。全ての党組織に「作業効率の検証」を命じた。

中央委員会は財政管理の改善方法についても話し合ったという。詳細は不明。

韓国政府によると、北朝鮮の昨年の作物生産は前年比で4%近く減少。夏の豪雨や経済的な条件などが影響した。