中国経由のロシア石油決済に最大6カ月、欧米の金融制裁で

Reuters

発行済 2024年04月05日 13:51

[モスクワ 4日 ロイター] - ロシア産石油の輸入代金の支払いを中国経由で行う際、決済に最大6カ月かかることがロイターの取材で分かった。ロシアのウクライナ侵攻に伴う米国や西側諸国の金融制裁が背景にある。

ロシアの銀行の90%が2022年末までに中国で口座を開設し制裁回避を図った。しかし、中国などの銀行は、ロシア産原油や燃料油の貿易決済に関われば、ロシアに加担したとして米国からロシア同様の制裁(二次制裁)を受けかねないと警戒するようになった。

ロシアの石油会社は原油や燃料の輸出代金の受け取りが最大数カ月遅れるようになり、決済の迂回ルートを模索した。

この結果、ロシアの銀行として中国で唯一、本格的な支店機能を持つ国営VTB銀行上海支店に口座開設の申し込みが殺到した。関係者によると、支店スタッフの陣容は限られているため口座開設に6カ月も待たされるケースがあるという。