ロシアのウラル川流域で大規模洪水、住民多数が避難

Reuters

発行済 2024年04月08日 08:07

更新済 2024年04月08日 09:46

Guy Faulconbridge

[モスクワ 7日 ロイター] - ロシア南西部のウラル川でダム決壊に伴う大規模な洪水が発生し、少なくとも1万世帯が浸水し、何千人もの流域住民が避難を強いられている。

洪水は過去数十年でも最悪クラスの大きさで、ここ数日間のうちに影響はウラル連邦管区からシベリア連邦管区、カザフスタン国境付近まで幅広い地域に及びつつある。

人口23万人のオルスク市は全域に洪水が押し寄せ、4000人余りが避難。国営タス通信によると、大人6人と子ども3人が入院したが、命に別状はないという。

ウラル川は5日、雪解け水により数時間で数メートル増水し、モスクワの東1800キロにあるオルスク市のダムが決壊した。

オルスク市市長によると、市内の別の川も決壊した。国内の複数通信社が伝えた。

地元当局によると、6100人以上が避難し、40校中15校が浸水した。

プーチン大統領はクレンコフ非常事態相に現地へ向かうよう指示。大統領府は7日、洪水の被害はクルガン州とチュメニ州でも避けられないと明らかにした上で、プーチン氏が当該地域の自治体トップと電話で協議したと付け加えた。

クルガン州の人口31万人の州都クルガンでは、当局が河川沿いの住民に緊急避難を命じ、洪水がすぐにもやってくると警告した。