メキシコ当局者、中国EV現地生産に優遇策適用せず 米国が圧力

Reuters

発行済 2024年04月19日 12:02

Diego Oré

[メキシコシティ 18日 ロイター] - メキシコ連邦政府は米国から圧力が掛かる中で、中国の自動車メーカー各社と距離を置いている。メキシコは中国勢による電気自動車(EV)の現地生産に関して、公有地の低コストでの提供や減税といった優遇措置の適用を拒否しているという。関係するメキシコ当局者3人がこのほど匿名を条件に明らかにした。

メキシコ高官と中国自動車メーカーとの直近の会合は1月に開かれた。高官はEV世界最大手・比亜迪(BYD)の幹部に対し、過去に自動車メーカーを対象に実施した優遇策を適用しないと明言。今後は中国メーカーとの会合を休止するとも述べたという。

現在中国メーカー約20社がメキシコで自動車を販売しているが、現地生産は行っていない。

同当局者は政府の対応について、米政府、特に米通商代表部(USTR)による圧力が原因と指摘。米国やメキシコが結んでいる貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の域内から中国自動車メーカーを排除し続けたい考えだと説明した。