アフリカ、コロナで30万人死亡の恐れ=国連委

Reuters

発行済 2020年04月18日 01:22

[ヨハネスブルク/ワシントン 17日 ロイター] - 国連アフリカ経済委員会(UNECA)は17日、アフリカで新型コロナウイルス感染により少なくとも30万人が死亡し、2900万人が極度の貧困に陥る恐れがあるとして、1000億ドルの支援を呼び掛けた。

アフリカ地域54カ国でこれまでに確認された新型ウイルス感染者数は2万人以下と、比較的抑制されている。ただ世界保健機関(WHO)は16日、アフリカ地域の新型ウイルス感染者数は向こう3─6カ月で1000万人に膨れ上がる恐れがあると警告した。

UNECAは報告書で、アフリカ各国政府が打ち出す感染拡大抑制に向けた措置について4段階のシナリオを想定。何も対策が講じられなかった場合、人口約13億人のアフリカ地域で、年内に12億人以上が感染、感染により330万人が死亡すると予想。各国が厳しい感染拡大抑制策を実施する最善のシナリオの下でも、1億2280万人が感染、230万人が入院、30万人が死亡するとした。

また、アフリカでは人口1人当たりの病床数が1.8床と少ないことも対応が難しくなる要因の1つとして挙げた。人口1人当たりの病床数は、例えばフランスでは5.98床となっている。