中国全人代5月22日から、新型コロナで2カ月以上遅れて開催

Reuters

発行済 2020年04月29日 12:55

更新済 2020年04月29日 15:00

[北京 29日 ロイター] - 中国は29日、新型コロナウイルスの影響で延期していた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)を5月22日から開催すると発表した。 当初予定の3月5日から2カ月以上遅れての開催となる。

国営新華社通信によると、全人代常務委員会は、国内の新型コロナ感染状況が改善し、経済や社会生活が徐々に正常化する中、全人代を開催する条件が整ったと表明した。全国政治協商会議(政協)は全人代の1日前の5月21日から開催する方針。

全人代では、代議員による主要法案の批准のほか、政府が経済目標や国防予算の予測を示し、人事も発表される。

アナリストは、新型コロナの影響に対応した追加の財政刺激策が発表されると予想する。

今年の全人代では、香港での政府抗議デモも議題になる見通し。中国政府が香港掌握を一段と強めるとの観測が広がっている。

全人代と政協の開催期間は現時点で明らかになっていない。関係筋によると、今年はここ数十年で最短となる可能性がある。

例年、全人代の時期には全国から5000人を超える代議員が北京に集まり、少なくとも10日間滞在するが、北京市政府は市外から来た人に対する厳格な検疫ルールを導入している。指導部も、感染の再拡大を警戒している。