世界経済の後退、新型コロナ危機で長引く公算大=WEF調査

Reuters

発行済 2020年05月19日 15:32

更新済 2020年05月19日 15:45

[ロンドン 19日 ロイター] - 世界経済フォーラム(WEF)が19日発表した調査結果によると、リスク管理責任者の多くが、新型コロナウイルスの感染拡大の結果、世界的なリセッション(景気後退)が長引くと予想している。

新型コロナ感染症の流行を受けてリスク管理責任者を対象に実施した調査では、回答した347人の3分の2が、今後18カ月間の懸念要因のトップに世界経済の後退が長引くことを挙げた。

また、回答者の半分が倒産や業界の再編、立ち直れない産業が出てくること、とりわけ若年層を中心とする高水準の失業率を懸念要因に挙げた。

WEFのマネジングディレクター、サーディア・ザヒディ氏は「新型コロナ危機は人々の生活や生計を破壊した。広範囲に影響が及ぶ経済危機を引き起こし、過去にやってきたことの欠点を露呈した」と語った。

WEFは、新型コロナの流行で環境目標が放棄されてしまうリスクがあると指摘。それでもなお各国政府は低炭素社会を目指し、省エネ、省資源、リサイクル分野の技術革新などを通じて環境とビジネスを両立させ、経済を回復させる「グリーン・リカバリー」の道を切り開くべきだと提唱した。