ダウ平均390ドル下落、コロナワクチン巡る報道で失速

Reuters

発行済 2020年05月20日 06:39

[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米国株式市場は下落して終了した。前日は米モデルナ (O:MRNA)の新型コロナウイルス感染症のワクチンに対する期待で上昇したが、同ワクチンの効果に疑念を示す報道が出たことで、取引終盤にかけて相場は下落した。

医科学メディア「スタット(STAT)」が19日、専門家の話として、モデルナの新型コロナワクチンに関する初期段階の小規模治験データは有効性を評価する上で重要な意味を持たないと報道。これを受け、主要株価指数はこの日の安値圏に沈み、モデルナ株価は10.41%安となった。

ナショナル・セキュリティーズのチーフ市場ストラテジスト、アート・ホーガン氏は「市場は経済指標よりも医療関連の情報をはるかに注視している」と指摘。「国内総生産(GDP)成長率や企業業績、経済指標などが第2・四半期に大幅に落ち込むことはおおむね見込まれているが、市場をけん引するのは医療の最前線に関する良いニュースだ」と述べた。

決算発表が相次いだ小売株では、米ホームセンター大手のホーム・デポ (N:HD)が市場予想を下回る四半期利益を受け2.96%安。米百貨店のコールズ (N:KSS)は損失が予想を上回り、7.65%下落した。

一方、 米小売大手ウォルマート (N:WMT)が発表した第1・四半期(2─4月)決算は、売上高と利益が予想を上回った。株価は序盤に一時3.4%高となったものの、終値は2.12%安となった。

このほか、個別銘柄では自動車部品のアドバンスト・オート・パーツ (N:AAP)は3.59%上昇。第2・四半期の最初の4週間で既存店売上高が大幅に改善したと発表した。

ムニューシン米財務長官と連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が19日、上院銀行委員会で証言し、新型コロナウイルスに関する一連の経済対応は効果を発揮しているという認識を示した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.43対1の比率で上回った。ナスダックでは1.63対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は106億6000万株。直近20営業日の平均は113億4000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 24206.86 -390.51 -1.59 24577.4 24599.5 24202.9 (DJI)

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前営業日終値 24597.37

ナスダック総合 9185.10 -49.72 -0.54 9227.46 9317.25 9183.25 (IXIC)

前営業日終値 9234.83

S&P総合500種 2922.94 -30.97 -1.05 2948.59 2964.21 2922.35 (SPX)

前営業日終値 2953.91

ダウ輸送株20種 8228.93 -93.93 -1.13 (DJT)

ダウ公共株15種 761.40 -11.78 -1.52 (DJU)

フィラデルフィア半導体 1775.61 -6.93 -0.39 (SOX)

VIX指数 30.60 +1.30 +4.44 (VIX)

S&P一般消費財 971.57 -0.92 -0.09 (SPLRCD)

S&P素材 331.40 -3.35 -1.00 (SPLRCM)

S&P工業 528.03 -6.87 -1.28 (SPLRCI)

S&P主要消費財 585.85 -10.44 -1.75 (SPLRCS)

S&P金融 357.89 -9.26 -2.52 (SPSY)

S&P不動産 197.48 -3.73 -1.85 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 284.40 -8.47 -2.89 (SPNY)

S&Pヘルスケア 1164.35 -14.23 -1.21 (SPXHC)

S&P通信サービス 175.13 -0.72 -0.41 (SPLRCL)

S&P情報技術 1675.91 -6.80 -0.40 (SPLRCT)

S&P公益事業 283.92 -4.90 -1.70 (SPLRCU)