英アストラゼネカ、コロナワクチン供給で欧州と合意 最大4億回分

Reuters

発行済 2020年06月15日 07:41

[ローマ 13日 ロイター] - 英製薬アストラゼネカ (L:AZN)は13日、オックスフォード大学と共同開発している新型コロナウイルスのワクチン候補について、フランス、ドイツ、イタリア、オランダで形成される欧州の「ワクチン同盟」に最大4億回分を供給することで合意したと発表した。

同社はワクチンの生産拡大を目指す方針で、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が起きている間、利益なしで供給するとしている。

ワクチンはまだ治験段階にあるが、安全性と有効性が確認されれば、2020年末までに納入が開始される見通し。

欧州4カ国は、可能な限り早期にワクチンを確保する目的で同盟を形成。今回が初の契約となる。

アストラゼネカのパスカル・ソリオット最高経営責任者(CEO)は、記者団に対し「これにより、欧州で数億人がこのワクチンを利用できるようになる。有効であることが前提になるが、それは夏の終わりまでに分かるだろう」とし、初期のデータに基づき、ワクチンの有効性が確認されることに期待を示した。

また「(同盟は)欧州の全ての人がワクチンを利用できるよう、欧州委員会および他の欧州諸国と協力する」と述べた。