OPEC、過剰在庫長期化に懸念 コロナ第2波で

Reuters

発行済 2020年07月17日 02:13

[ロンドン 16日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)は、新型コロナウイルス感染の第2波により今年後半の経済回復が抑制された場合、過去最大の協調減産で市場を均衡化させ過剰在庫を解消しようとする試みが失敗すると懸念を強めている。ロイターがOPECの内部調査書を確認した。

OPEC加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」は、8月1日から協調減産の規模を縮小することを決めた。世界的な封鎖措置が緩和されるとともに需要が徐々に回復しているとの見方を示した。

OPECなどは原油需要が2020年に日量900万バレル減少した後、21年に700万バレル増えるとみている。OPECは21年に生産を600万バレル引き上げたい意向。

OPECの内部調査は、新型コロナ第2波によって世界中で新たな封鎖措置が導入された場合、こうした目標に届かない可能性を示唆。このシナリオでは、20年の需要が日量1100万バレル減り、OPECが協調減産の効果を測る上で主要指標としている在庫が増えることになる。