米モデルナ、コロナワクチン後期治験開始 「年内の実用化可能」

Reuters

発行済 2020年07月27日 22:45

更新済 2020年07月28日 03:00

[27日 ロイター] - 米バイオ医薬大手モデルナ (O:MRNA)は27日、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、米政府の支援を受けた後期臨床試験(治験)を開始したと発表した。トランプ政権が進めるワクチン開発促進策「ワープ・スピード作戦」の下で初となる。

こうした中、米当局者らはモデルナのコロナワクチンについて、年内の実用化は可能との認識を示した。

モデルナは後期治験で、ワクチン候補「mRNA─1273」を呼吸器疾患がない3万人の成人に接種。2回の接種で安全性や感染症予防などの効果が見られるか確認する。1回の接種による効果についても調べる。

米国立衛生研究所(NIH)のコリンズ所長は「年内に安全で有効なワクチンを提供するのはハードルの高い目標だが、米国民にとって望ましいことだ」とした。

同社が今月発表した初期段階の治験結果によると、ワクチンを2回接種した被験者から、回復したコロナ患者の平均を上回る高いレベルの抗体が確認された。

モデルナは、ひとまず年5億回分のワクチン供給を目指し、2021年以降、供給数を年最大10億回分に引き上げる方針に変わりはないとした。