米フェイスブック、トランプ氏のコロナ関連投稿削除 ツイッターも制限

Reuters

発行済 2020年08月06日 09:51

更新済 2020年08月06日 14:00

[5日 ロイター] - 米フェイスブック (O:FB)は5日、トランプ米大統領による投稿に新型コロナウイルスに関する偽情報が含まれ、同社の規則に抵触したとして、削除する措置を取った。

投稿にはFOXニュースの番組でのトランプ氏のインタビューの動画が含まれており、その中でトランプ氏は子どもは新型コロナに「免疫があるも同然」と述べている。

フェイスブックの広報担当者は「この動画は特定の人々が新型コロナに免疫があるという虚偽の主張が含まれており、これは有害なコロナ偽情報に関する当社のポリシーに違反している」と説明した。

トランプ氏の選挙陣営の公式ツイッターアカウントでもこの動画が含まれる投稿が掲載されたが、ツイッター (R:TWTR)は新型コロナを巡る偽情報に関する規定に違反したとして、投稿を見えなくさせる対応を取った。

同社の広報担当者は、トランプ陣営アカウントの保有者が再びツイートするには、問題の投稿を削除する必要があるとした。

トランプ陣営は、大統領は事実を述べたとし、フェイスブックとツイッターに不当に扱われていると批判。広報担当コートニー・パレラ氏は「ソーシャル・メディア企業は真偽を判断する審判者ではない」と強調した。

米疾病対策センター(CDC)はこれまで、報告されている新型コロナ感染者の大半は成人だが、子どもと幼児も感染するケースがあり、他人にうつす可能性もあるとしている。

ホワイトハウスにコメントを求めたが、これまでのところ応じていない。トランプ氏はホワイトハウスでのブリーフィングで、新型コロナは子どもへの影響がほとんどないとの主張を繰り返した。

「死亡率、致死率の数字をみれば、一定の年齢に達していない子どもは非常に強力な免疫システムがあり、上手く対処できているようだ。これは全ての統計で示されている」と強調した。

フェイスブックの広報担当によると、コロナに関する偽情報を理由にトランプ氏の投稿を削除したのは今回が初めて。偽情報に関する規定違反でトランプ氏の投稿が削除されたのも初めてとみられる。

同社はこれまで、トランプ氏の選挙陣営による広告が偽情報に関する規定に違反したとして削除したことがある。偽情報は国勢調査に関するものだった。

アプリを入手する
Investing.comで、世界の金融市場の最新動向をチェックしましょう!
今すぐダウンロード

同社はまた、6月に、トランプ氏による投稿と同氏陣営の広告が組織的な憎悪に関する同社の方針に反するとして、削除した。投稿と広告にはナチス・ドイツが政治犯を識別するために使用した赤い逆三角形のシンボルが表示されていた。