米株、終盤に下げ転換 コロナ経済対策巡る協議膠着に懸念

Reuters

発行済 2020年08月12日 06:04

更新済 2020年08月12日 06:45

[11日 ロイター] - 米国株式市場は下落して終了。追加の新型コロナウイルス経済対策を巡る協議行き詰まりを示唆するニュースが伝わる中、S&P総合500種 (SPX)とダウ工業株30種 (DJI)が終盤にかけて下げに転じる展開となった。

S&Pとダウは前日まで7営業日続伸していた。この日もほぼ終日上昇し、S&Pは終値で2月以来の高値更新が視野に入っていたものの、共和党のマコネル院内総務がFOXニュースに対し、追加コロナ経済対策を巡る協議が先週決裂した後、政権の代表と民主党指導部が話し合いをしていないと明らかにしたことが重しとなった。

ナスダック総合 (IXIC)は続落し、1.69%安と7月23日以来の大幅な下落率を記録した。ハイテク銘柄が売られ、バリュー株の買いが膨らんでいる。

ウェドブッシュのトレーダー、ジョエル・クリナ氏は、追加コロナ経済対策の協議が膠着していることを受け、最近底堅く推移していたハイテク株が売り圧力にさらされていると指摘。「先週末に始まった成長株の巻き戻しが継続し、加速しているようだ。しかし、パニック売りは見られない」と述べた。

こうした動きを反映し、ラッセル1000バリュー株指数 (RLV)は取引時間中に急伸したが、終値はほぼ横ばい。一方、ラッセル1000グロース株指数 (RLG)は1.5%下落した。

アップル (O:AAPL)、アマゾン・ドット・コム (O:AMZN)、マイクロソフト (O:MSFT)はS&Pの下げを主導。S&Pの主要セクターでこの日上昇したのは今年アンダーパフォームしてきた金融セクター (SPSY)と工業セクター (SPLRCI)のみだった。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.05対1の比率で上回った。ナスダックでは1.52対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は112億4000万株。直近20営業日の平均は103億2000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 27686.9 -104.53 -0.38 27961. 28154. 27624. (DJI)

1 64 88 51

前営業日終値 27791.4

4

ナスダック総合 10782.8 -185.53 -1.69 10942. 10989. 10762. (IXIC)

2 66 42 71

前営業日終値 10968.3

6

S&P総合500種 3333.69 -26.78 -0.80 3370.3 3381.0 3326.4 (SPX)

4 1 4

前営業日終値 3360.47

ダウ輸送株20種 10889.5 +24.59 +0.23 (DJT)

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3

ダウ公共株15種 821.99 -19.04 -2.26 (DJU)

フィラデルフィア半導体 2154.79 -24.81 -1.14 (SOX)

VIX指数 23.85 +1.72 +7.77 (VIX)

S&P一般消費財 1167.93 -7.47 -0.64 (SPLRCD)

S&P素材 391.16 -0.70 -0.18 (SPLRCM)

S&P工業 653.59 +3.44 +0.53 (SPLRCI)

S&P主要消費財 649.53 -4.60 -0.70 (SPLRCS)

S&P金融 420.12 +5.39 +1.30 (SPSY)

S&P不動産 221.74 -4.22 -1.87 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 288.55 -0.69 -0.24 (SPNY)

S&Pヘルスケア 1226.88 -8.00 -0.65 (SPXHC)

S&P通信サービス 193.93 -2.56 -1.30 (SPLRCL)

S&P情報技術 1957.33 -35.54 -1.78 (SPLRCT)

S&P公益事業 305.17 -6.65 -2.13 (SPLRCU)

NYSE出来高 9.97億株 <.AD.N>