米J&J、コロナワクチン後期治験開始 来年初までに結果判明

Reuters

発行済 2020年09月23日 23:10

更新済 2020年09月23日 23:27

[シカゴ 23日 ロイター] - 米医薬品・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) (N:JNJ)は23日、6万人を対象とした新型コロナウイルス感染症ワクチンの第3相臨床試験(治験)を開始した。年末もしくは来年初旬に結果が得られる見通し。

J&Jが開発するワクチンは1回の接種で効果が得られるもの。モデルナ (O:MRNA)、ファイザー (N:PFE)、アストラゼネカ (L:AZN)などが開発しているワクチンは数週間の間隔を開けて2回の接種が必要となるため、J&Jのワクチンは配布が簡略化できる。

J&Jのワクチン開発に関わっているハーバード大学のダン・バローチ博士は「1回の接種で済むワクチンは、大勢の人に接種し、パンデミック(世界的大流行)を制御する上で大きな恩恵をもたらす」と述べた。

J&Jの最高科学責任者(CSO)、ポール・ストフェルズ博士によると、第3相治験は米国、南アフリカ、アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルーの最大215カ所で実施。治験参加者の登録に6週間から2カ月かかり、「年末か来年初旬」に結果が得られるとし、2021年には最大10億回分の製造を行うと述べた。