CDC所長「コロナ終息程遠い」、トランプ大統領と見解相違

Reuters

発行済 2020年09月28日 23:46

更新済 2020年09月29日 05:54

[ワシントン 28日 ロイター] - 米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長は、新型コロナウイルス感染が「終息には程遠い」と述べ、状況が好転しつつあるというトランプ大統領の楽観的な見方とは相反する見解を示した。NBSニュースが28日報じた。

レッドフィールド所長はさらに、ホワイトハウスのコロナ対策チームに最近加わったスコット・アトラス医師の発言が「全て誤っている」とし、トランプ大統領に誤った情報を提供しているとの懸念を表明した。

トランプ大統領は今月、米国では年末までにコロナワクチンを少なくとも1億回分を供給できる可能性があると述べ、ワクチンの幅広い配布が可能になるのは2021年半ばかそれ以降という見通しを示すレッドフィールド所長は「勘違い」していると述べていた。

また、レッドフィールド所長は「全ての人がマスクを着用すれば、コロナのパンデミック(世界的大流行)は8─12週間で終息していた可能性がある」とNBCに述べ、最近まで国民にマスク着用を促すことに消極的だったトランプ大統領とは対照的な姿勢を明示した。

CDCは、アトラス氏に関するレッドフィールド所長の発言について「新型コロナを巡り公に語った多くの論点に関する私的な会話」の一部だとし、話の全体像を示していないと説明。