[20日 ロイター] - 写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を展開する米スナップ (N:SNAP)が20日発表した第3・四半期決算(9月30日まで)は、ユーザー数と売上高が予想を上回った。新型コロナウイルス禍でアプリ利用が拡大した。
株価は引け後の取引で23%高の35.00ドル。
1日単位のアクティブユーザー(DAU)は前年比18%増の2億4900万人。リフィニティブのアナリスト予想は2億4400万人だった。
第4・四半期のDAU予想は約2億5700万人と、アナリスト予想の2億4981万人を上回った。
第3・四半期の売上高は52%増の6億7900万ドル。アナリスト予想は5億5590万ドルだった。
スナップは、閲覧後にメッセージが消える機能を備えた1対1のチャットサービスで、安全な広告掲載先としての地位を確立してきた。
このことが同社の第3・四半期の業績に有利に働いた。同期間には、フェイスブック (O:FB)がヘイトスピーチ(憎悪表現)を容認しているとして、1000社を超える企業から広告掲載を拒否されるなどした。
スナップの最高業務責任者、ジェレミー・ゴーマン氏は、アナリストとの電話会見で、企業が広告支出を見直す中、スナップに機会が与えられ、売上高の伸びにつながったと述べた。
調査会社eマーケターのアナリスト、デブラ・エイホ・ウィリアムソン氏は「(スナップは)拡張現実などを用いたユニークな広告サービス」を提供していると指摘。これが業績に寄与したとの見方を示した。
スナップのエバン・スピーゲル最高経営責任者(CEO)は電話会見で、欧米以外の通信サービスプロバイダーと提携し、現地に関連した機能を搭載することでユーザー基盤を拡大することができていると説明した。
ユーザー当たりの平均売上高は28%増の2.73ドル。
純損失は1億9980万ドル(1株当たり0.14ドル)と、前年同期の2億2737万ドル(同0.16ドル)から縮小した。
第4・四半期は47─50%増収を想定。ただ、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が年末年始の広告にどのように影響するのか不透明とした。
フェイスブックやツイッター (N:TWTR)、ピンタレスト (N:PINS)などの株価も引け後の取引で上昇した。
*内容を追加しました。