欧米航空各社、「737MAX」発注に慎重 コロナ下で逆風

Reuters

発行済 2020年11月20日 09:46

[ダブリン/シカゴ 19日 ロイター] - 米航空機大手ボーイング (N:BA)の大型旅客機「737MAX」が米連邦航空局(FAA)から運航再開の承認を得た。ただ、顧客となる米欧航空大手からは19日、新型コロナウイルス流行下での需要を踏まえ、発注に慎重な姿勢が相次いで示された。

ボーイングの世界最大の納入先である米サウスウエスト航空 (N:LUV)は今週、新たなMAX機導入では、保有機数の拡大ではなく、退役機との交代にとどめる意向を示していた。19日には、感染流行を理由に保有機数の縮小見通しを表明した。

サウスウエスト航空のケリー最高経営責任者(CEO)は報道陣に対して「需要の落ち込みが続くようであれば、引退させることはあっても、交代させる必要はない」と述べた。

737MAXが2度の航空機事故を経て2019年3月に世界全体で運航を停止した当時は、航空各社は旺盛な旅客需要を満たせる機体がなかったため、フライトをキャンセルするほどだった。

現在はコロナ流行で航空機は飛ばせず、多くの航空事業は停止。製造したものの買い手が付かない737MAX機の納入を目指すボーイングは困難に直面している。