コロナ感染、東京522人・全国2400人 専門家はGoTo見直し提言

Reuters

発行済 2020年11月20日 14:53

更新済 2020年11月20日 22:00

[東京 20日 ロイター] - 東京都で20日、新たに522人が新型コロナウイルスに感染していることが確認された。前日の534人に続き、2日連続で500人を超えた。時事通信など国内メディアによると、全国では新規感染者が2400人以上となり、過去最多を更新した。

感染拡大が止まらない中、同日夕に開かれた新型コロナウイルス感染症対策分科会では、専門家がGoToトラベルの運用見直しを提言。その後に会見した西村康稔経済再生相は「早急に国としての対応を検討することになる」と語った。政府は21日に新型コロナウイルス感染症対策本部を開く。

<一部地域除外など、GoTo見直しを>

政府は20日夜、新型コロナウイルス感染症対策分科会を開催し、専門家が現在の状況などについて分析を行った。

会議の冒頭、西村経済再生相は感染の拡大について「スピードを増しており、さらに急速な拡大に至る可能性はある」と指摘。「極めて強い危機感を持っている」と述べた。

西村再生相によると、専門家からは、分科会で示してきた感染レベルのうちいくつかの都道府県では早晩ステージ3に至る可能性が高いと指摘があり、GoToトラベルについて運用を見直すよう提言があった。一部の地域の除外を含めて早急な検討を行うよう要請があったという。

政府の分科会では、GoToトラベルを開始する目安として、感染レベルが低いステージ1もしくは2相当であることを基本とすべきとしていた。

分科会の提言を受け、政府は21日、新型コロナウイルス感染症対策本部で今後の対応を協議する。

<1日1000人なら医療もたない>

東京都医師会の尾崎治夫会長も20日、記者会見で「このまま有効な抑制政策ができないと、4週間後には1日の(東京の)感染者数が1020人になるという試算がある。1日1000人になると東京の医療はもたない」と警告した。

尾崎会長はGoToトラベルについて「感染が多い地域に限定してでも、一時中断できないか」との見解を示していた。

菅義偉首相は20日午前の参議院本会議で、感染者の拡大について「最大限警戒すべき状況だ」との認識を示した。一方で、感染対策と経済を両立させるのが基本的な考え方だと強調。GoToトラベルなどについて「今後も適切に運用していきたい」と語っていた。

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