中国、シノファームの新型コロナワクチン承認 一般向けで初めて

Reuters

発行済 2020年12月31日 13:58

更新済 2020年12月31日 15:54

[北京 31日 ロイター] - 中国国家薬品監督管理局(NMPA)は31日、中国国有製薬大手の中国医薬集団(シノファーム)の系列会社が開発した新型コロナウイルスワクチンを条件付きで承認した。

中国は7月から、医療関係者や感染リスクの高い人を対象にコロナワクチンの緊急接種プログラムを開始しているが、一般使用に向けたコロナワクチンを承認するのは今回が初めて。

承認されたワクチンは、シノファーム子会社の中国生物技術(CNBG)傘下の北京生物製品研究所が開発。ワクチンの有効性に関する詳細なデータは公表されていないが、同研究所は30日、暫定的なデータとして79.34%の有効性があると発表している。

緊急接種プログラムでは、臨床試験(治験)の最終段階にある3種のワクチンの投与を行っている。3種のワクチンとは、CNBGのワクチン2種と科興控股生物技術(シノバック)のワクチン1種で、11月末までに150万回投与したという。

条件付き承認は、治験は完了していないが、公衆衛生上の緊急事態に対応するために早急に必要とみなされたワクチンに付与される。

承認されたワクチンは、アラブ首長国連邦が今月、世界で最初に一般向けに認可、パキスタンも120万回分の購入を公表した。