米新規失業保険申請、96.5万件に急増 8月以来の高水準

Reuters

発行済 2021年01月14日 23:12

更新済 2021年01月15日 05:54

[ワシントン 14日 ロイター] - 米労働省が14日発表した9日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は96万5000件と、前週から18万1000件増加し、昨年8月終盤以来の高水準に達した。新型コロナウイルス感染急増に伴う制限措置の拡大で、飲食業などが打撃を受けた。

先週発表された昨年12月の米雇用統計も8カ月ぶりに減少に転じており、1月に失業者が増加するリスクが高まっている。

また、申請件数の大幅増は、政府による失業保険給付金の週300ドルの上乗せを反映した可能性がある。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は79万5000件だった。

MUFGのチーフエコノミスト、クリス・ラプキー氏は「労働市場の改善は失速し、回復が頓挫に向かう中、米経済が政府の追加支援を必要としていることは明白」と指摘した。

オックスフォード・エコノミクスの米国担当主任エコノミスト、ナンシー・バンデン・フーテン氏は「失業給付の対象となる全ての人が実際に給付を受けているわけではなく、(週300ドルの)上乗せは申請を行うインセンティブになる」と述べた。

調整前の申請件数は23万1335件増の115万1000件だった。