インドのコロナ新規感染が世界最多、軍や欧米諸国が緊急支援へ

Reuters

発行済 2021年04月26日 13:42

更新済 2021年04月27日 04:09

(内容を追加しました。)

[ニューデリー/ブリュッセル/ジュネーブ 26日 ロイター] - インドで26日、1日当たりの新型コロナウイルス感染者が35万2991人となり、5日連続で世界最多を更新した。欧米諸国が緊急支援に乗り出す中、インド政府は軍隊の医療インフラを可能な限り民間に提供すると発表した。

保健省によると、累計の感染者は1700万人を突破。1日当たりの死者は2812人で、こちらも過去最多。これまでの死者は19万5123人に達した。専門家は、実際の死者数はこれより多いとみている。

モディ首相は25日、全国民にワクチン接種と警戒を呼び掛けた。病院は患者であふれ、医師は医療崩壊を訴えている。

インド国防参謀長のラワット陸軍大将はモディ首相との会合で、軍で備蓄している医療用酸素を病院に提供するほか、医療分野の退役軍人を新型コロナ関連の医療施設に派遣すると述べた。

25日にはバイデン米大統領がワクチンの原材料や医療機器などをインドに送ると表明。ドイツも医療機器や救援物資を送る方針を示した。

また欧州連合(EU)当局者は26日、インドから医療用酸素と米製薬会社ギリアド・サイエンシズが開発した抗ウイルス薬「レムデシビル」の支援要請を受けたと発表。現時点では、アイルランドやドイツ、フランスが支援する方針を示しており、「今後、数時間から数日でさらに多くの支援が確認できるだろう」とした。

一方、タイは感染拡大阻止に向けインドからの渡航禁止に乗り出した。

ニューデリーのタイ大使館は声明で、タイ国籍を持たないインドからの渡航者に対する入国証明書を停止すると発表した。