インド、1日当たりのコロナ死者が最多更新 変異株が猛威

Reuters

発行済 2021年05月05日 15:22

更新済 2021年05月06日 03:19

[5日 ロイター] - インドで過去24時間の新型コロナウイルス感染による死者が3780人となり、1日当たりの死者数として過去最多を更新した。前日には感染者が累計で2000万人を超えている。

保健省のデータによると、過去24時間の新規感染者は38万2315人。

感染力の強いインド型の変異株が広がり、病院ではベッドや酸素が不足、救急車や駐車場でベッドの空きや酸素吸入を待つ中で亡くなる人が増えており、遺体安置所や火葬場は対応が追い付かない状況だ。

インド政府の科学顧問は5日、時期は不確定としつつも、「感染第3波の到来は不可避」とし、新たな流行に備えるよう、政府に提言した。

世界保健機関(WHO)の週間報告書によると、先週時点でインドの新型コロナ感染者数は世界全体の約半分、死者は4分の1を占めた。

現時点でインドの累計の感染者数は2000万人強。パンデミック(世界的大流行)が始まってから、約10カ月で初めの1000万人に達した後、わずか4カ月強で2000万人に拡大した。

医療専門家は、実際の感染者・死者数が公式発表の5─10倍に上る可能性を指摘する。

感染第2波を防げなかったとしてモディ政権の対応への批判が強まっている。