韓国、大企業向けにコロナワクチン接種検討 半導体大手など

Reuters

発行済 2021年06月10日 12:06

更新済 2021年06月10日 14:54

[ソウル 10日 ロイター] - 韓国は、半導体・電子産業を含む大手企業で生産が途絶えないようにするため、従業員に新型コロナウイルスワクチンを接種する計画を検討している。韓国疾病予防管理庁(KDCA)の当局者が明らかにした。

毎日経済紙が政府と業界筋の発言として伝えたところによると、雇用労働部はサムスン電子、SKハイニックス (KS:000660)、LG電子などの企業に書簡を送り、ワクチン接種の需要を問い合わせている。3社は書簡を受け取ったと明らかにした。

KDCAと労働省は、政府機関とこうした案を検討しているが詳細は決定していないと説明した。

この動きは、世界的な半導体不足が自動車を中心に世界の製造業部門に影響していることが背景。サムスンとSKは世界の2大半導体メーカー。

韓国のワクチン接種は滑り出しが鈍かったが、政府は接種を加速させており、第3・四半期までに国民の70%接種完了を目指している。11月前には集団免疫を獲得する目標という。

韓国政府はまた、各国との間で隔離なしでの往来に向けた協議を加速させたい考え。金富謙首相は、シンガポール、台湾、タイ、グアムなどとの往来を再開したい意向を示し「海外旅行の再開は、通常通りの生活を取り戻す手始めとなる」と述べた。