インドネシア、医療支出拡大へ コロナ感染急増で病床逼迫

Reuters

発行済 2021年07月06日 11:42

[ジャカルタ 5日 ロイター] - インドネシア政府は5日、新型コロナウイルスの感染急増に対応するため医療支出を拡大し、軽症患者などに遠隔診療サービスを提供すると発表した。新規感染者数が連日、過去最多を更新する中、医療提供体制への負担軽減を図る。

インドネシアは、インドで最初に確認された感染力の強い変異株「デルタ株」の急速な拡大に見舞われている。

当局が5日に発表した新規感染者は過去最多の2万9745人で、過去15日間で10日目の記録更新となった。新たな死者も558人と、2日連続で最多を更新した。

スリ・ムルヤニ・インドラワティ財務相は、新型コロナの治療や検査、接触者追跡、医薬品、ワクチン、防護具に充てる医療支出を193兆9300億ルピア(133億9000万ドル)に増額すると発表。2日に示していた額を引き上げた。

ブディ・グナディ・サディキン保健相は、6日から遠隔診療サービスの提供を開始すると発表。

「コロナ陽性患者は病院での順番待ちをせずに医療サービスを受けられるようになる。これにより、病院では中等症・重症者や重篤な患者を優先できる」と述べた。