NY外為市場=ドル小幅高、雇用指標後押し コロナ感染増なお不安

Reuters

発行済 2021年08月10日 05:39

更新済 2021年08月10日 06:09

[ニューヨーク 9日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドル指数が小幅上昇、約2週間ぶりの高値を付けた。前向きな経済指標が買い材料となる一方、新型コロナウイルス感染者の増加が引き続き不安要因となった。

6月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が前月比59万件増加し1007万3000件と、過去最高を更新した。採用件数も671万9000件と、前月の602万2000件から拡大した。

主要6通貨に対するドル指数は0.09%高の92.937と、7月23日以来の高値を付け、4カ月ぶり高値に迫った。

フォレックスライブのチーフ為替アナリスト、アダム・バトン氏は「労働市場が強まる兆しとデルタ株への懸念の高まりとの間で市場はバランスをとるのに苦労しており、デルタ株の動向を見守っている」と述べた。

米国では新型コロナ感染者と入院者が半年ぶりの高水準に到達。ロイターの集計によると、全米の感染者数は3日連続で平均10万人と、過去1週間で35%増加。州別ではルイジアナ、フロリダ、アーカンソー州での増加が目立った。入院者数も40%、死者も18%増加した。

ユーロ/ドルは0.2%安。ドル/スイスフランは0.6%高。ドル/円は110.28円とほぼ変わらず。

原油価格の値下がりで商品(コモディティー)通貨が軟調。豪ドルは0.3%、カナダドルは0.2%下落した。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは約3カ月ぶり高値。足元では5.7%高の4万6352ドル。

ドル/円 NY終値 110.28/110.31

始値 110.13

高値 110.35

安値 110.03

ユーロ/ドル NY終値 1.1737/1.1741