WHO、新しい病原体調査の専門家募集開始 コロナ起源の検証も

Reuters

発行済 2021年08月23日 14:34

[ジュネーブ 20日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は20日、動物から人間に感染し、新型コロナウイルスのようなパンデミック(世界的大流行)を引き起こす可能性が高い新しい病原体が将来発生した場合に調査に助言する科学諮問グループのメンバー募集を開始、「高い見識」を備えた専門家を求めていると表明した。

新たな科学諮問グループは、中国で2019年終盤に発生した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の起源に関する追加調査の進展状況も検証する。

WHOの感染症専門家、マリア・バンケルコフ氏は「われわれは最も高い見識を取り込む必要がある。また、学際的であるべきだ」と指摘。

科学諮問グループについては、WHOのテドロス事務局長が7月に発表。発表文によると、25人の専門家で構成し、9月下旬に最初のオンライン会合を開く見通し。

バンケルコフ氏は「過去20年に多くの病原体が出現あるいは再出現した。SARS、MERS、さまざまな鳥インフルエンザ、ジカ熱、黄熱、そして無論、SARS-CoV-2だ」と説明。

中東呼吸器症候群(MERS)について、コウモリ由来のウイルスがヒトコブラクダを介して人に感染すると分かるまでに1年以上がかかったと述懐した。