豪、ロックダウン戦略堅持 ワクチン接種7割でコロナと共存も

Reuters

発行済 2021年08月24日 16:18

[メルボルン 22日 ロイター] - オーストラリアのモリソン首相は22日、新型コロナウイルス対策としてロックダウン(都市封鎖)を実施する戦略はワクチン接種率が70%に達するまで堅持するが、その後はコロナとの「共存」が可能と述べ、感染を完全に抑え込む従来の方針を断念する考えを示した。

22日に確認された新規感染者は914人と、1日当たりの最多を更新した。現在、ニューサウスウェールズ(NSW)およびビクトリアの両州と、首都キャンベラを含む特別地域で厳格なロックダウンが実施されている。

モリソン氏は公共オーストラリア放送協会(ABC)のテレビ番組で「ロックダウンを永遠に続けることはできない。どこかの時点でギアチェンジが必要で、(接種率)70%で行うことになる」と述べた。

コロナのパンデミック(世界的大流行)発生後に採用した「ゼロCOVID(コロナ感染症)」戦略は断念し、市中感染者がゼロになる前に規制を緩和する公算が大きいとの見通しを示した。「ロックダウンはコロナ対処法としては持続可能ではないため、まず70─80%に到達する必要があり、そうなればコロナとの共存が可能になる」と続けた。

オーストラリアの人口約2500万人の約6割が現在、ロックダウンの対象となっている。