英政府、コロナ危機への備え不十分だった=会計検査院

Reuters

発行済 2021年11月19日 14:36

更新済 2021年11月19日 14:46

[ロンドン 19日 ロイター] - 英国政府は新型コロナウイルス流行のような危機に対する準備ができておらず、シミュレーション演習から学ぶことができなかったほか、欧州連合(EU)からの離脱に気を取られていた──。会計検査院(NAO)が19日、このような見解を示した。

英国では14万3000人以上が新型コロナで死亡しており、当初は新型コロナではなくインフルエンザのパンデミック(世界的大流行)に対処するための計画に基づいて対応していたとしてジョンソン首相は批判を浴びた。

NAOはまた、英国がEUを離脱した2020年1月31日は同国で初めて新型コロナの感染者が確認された日と同じであることから、ブレグジットに人員などの資源が集中したことを強調。民間緊急事態局が94人のフルタイム換算スタッフのうち56人を合意なしブレグジットによる潜在的な混乱に備えるために割り当てていたため、他のリスクと有事の計画に同時に注力する能力が制限されていたとした。