ファイザーのコロナ飲み薬、入院・死亡リスク約9割減 最終分析

Reuters

発行済 2021年12月15日 00:47

更新済 2021年12月15日 06:09

[ニューヨーク/ワシントン 14日 ロイター] - 米ファイザーは14日、開発中の新型コロナウイルス経口治療薬「パクスロビド」について、重症化リスクのある患者の入院や死亡の予防で約90%有効であることを示す最終分析を発表した。さらに、急速に感染が拡大しているオミクロン変異株に対しても効果がある可能性が示されたと明らかにした。

先月に公表した入院と死亡のリスクが89%低下したとする臨床試験(治験)での中間結果を裏付ける内容となった。

最終分析によると、約2200人の成人を対象とした実験で、パクスロビドを投与されたグループで死者は出なかった一方、プラセボ(偽薬)を投与されたグループでは12人が死亡した。

また、標準リスクの成人を含む小規模な臨床試験の初期データからは、入院リスクが約70%低下したことも分かった。ファイザーは、ポジティブなトレンドを示しているとしつつも、統計上有意でないとし、いずれ最終データを公表するとした。またこの試験では、服用によって症状が緩和されたかどうかは示されなかった。

バイデン大統領は14日、ファイザーが発表したデータを心強い内容と評価し、米政権は米国民1000万人の治療に十分な量を発注していると強調した。