米がコロナ対策強化、病院に軍の医療従事者派遣 マスク無償配布も計画

Reuters

発行済 2022年01月14日 03:20

更新済 2022年01月14日 09:36

[ワシントン 13日 ロイター] - バイデン米大統領は13日、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡大によって圧迫されている病院の支援に向け、最も打撃を受けている6州に軍の医療関係者1000人を派遣すると発表した。

バイデン大統領は「新年を迎える中、皆がいら立ちを感じていることを理解している」と語った。

米軍に所属する医師や看護師などが派遣されるのは、ミシガン、ニュージャージー、ニューメキシコ、ニューヨーク、オハイオ、ロードアイランドの6州で、来週から始まる。

ロイターの集計によると、米国では10日、新型コロナ感染による入院者が13万2646人と、過去最多に達した。

バイデン大統領はさらに、国内の需要に対応するため、新たに5億個の新型コロナ検査キットの調達を政府に指示したと明らかにした。これによって、無償配布される検査キットは計10億個となる。

バイデン政権は昨年12月、検査キット5億個を無償配布する方針を表明していたが、専門家は、感染力の強いオミクロン株への対応には不十分という認識を示していた。

また、政権が高性能マスクを無償配布する計画を来週発表する予定と明らかにした。

今回発表された新たな対策は、バイデン政権のコロナ対策がワクチンに過度に依存しているという批判が強まっていたことが背景にあるとみられる。

バイデン氏はワクチン接種率を押し上げるため一定の従業員数を有する企業に従業員のワクチン接種もしくは週1回の検査を義務化したが、米最高裁判所は13日、この措置を差し止める判断を下した。医療関連施設の従業員にワクチン接種を義務付ける措置は有効と認めた。