北京五輪開会式、聖火点火にウイグル族女子選手 批判意識か

Reuters

発行済 2022年02月05日 01:57

更新済 2022年02月05日 07:09

[北京 4日 ロイター] - 第24回冬季オリンピック北京大会は4日夜、北京市の国家体育場(通称「鳥の巣」)で雪と氷をテーマにした開会式が行われ、17日間にわたる熱戦がスタートした。開会式のクライマックスとなる聖火点火では、最終ランナー2人のうち1人に新疆ウイグル自治区出身の女子選手が選ばれた。

最終ランナーは伝統的に最後まで明かされない。同自治区での人権侵害問題に国際社会の批判が高まる中、最終ランナーの1人に選ばれたのは、クロスカントリースキーに出場するウイグル族のジニゲル・イラムジャン選手(20)だった。

今大会は、同自治区などでの人権侵害を理由に、米国、カナダ、オーストラリア、英国などが政府代表団を派遣しない「外交ボイコット」を表明している。中国は人権侵害を否定しており、開会式では国歌斉唱の前に56人の各民族代表に国旗が渡され、一体化の精神を示した。

摂氏マイナス4度となった厳寒の夜、午後8時に始まった開会式は予定時間を延長し、2時間20分に及んだ。開会式の演出は08年大会と同じ映画監督のチャン・イーモウ氏が担当。ハイライトでは、氷の表面を模した1万1600平方メートルの高解像度LEDスクリーンで構成されたステージに子供や若者を中心とした3000人のパフォーマーが登場した。