中国北京市、最大行政区でコロナ検査開始 ロックダウン懸念も

Reuters

発行済 2022年04月25日 14:13

更新済 2022年04月25日 19:18

[北京 25日 ロイター] - 中国北京市は25日、市内最大の行政区である朝陽区で全住民・在勤者の新型コロナウイルス検査を開始した。上海市のような厳しいロックダウン(都市封鎖)が実施されるとの懸念から食料を買いだめする動きが出て、株式市場や通貨人民元が急落した。

感染は確認される約1週間前から広がっていた可能性があり、朝陽区当局は24日夜、今週3回の検査を受けるよう住民と在勤者に指示した。

22日以降、北京市では16地区中8地区から計70人の市中感染者が報告された。このうち46人が朝陽区だった。

当局の最新の発表によると、25日午後4時(日本時間午後5時)時点で過去24時間に新たに報告された市中感染者は29人だった。

海外や上海市に比べると少ないものの、当局は社会活動を控え、対面式の家庭教師サービスも停止するよう呼び掛けた。

ただ、ほとんどの学校は授業を続けており、店舗やオフィスの多くも営業を継続している。

朝陽区は富裕層が多く、外国大使館や娯楽施設、企業の本社が立ち並ぶエリアで、工場はほとんどない。

区内では十数棟の建物が封鎖された。それ以外の区内では25日と27日、29日にウイルス検査が実施される。

朝陽区に近い海淀区に住むある大学院生は「最悪のケースに備えている」とし、スナック食品やリンゴをインターネットで大量に注文したと話した。