今年の中国成長率予測、下方修正相次ぐ コロナ制限が打撃

Reuters

発行済 2022年05月25日 00:19

更新済 2022年05月25日 13:18

[上海 25日 ロイター] - 投資銀行や格付け会社の間で中国の2022年の経済成長率予測を下方修正する動きが相次いでいる。

スイス金融大手UBSは24日、中国の22年経済成長率見通しを120ベーシスポイント(bp)引き下げ、3%とした。新型コロナウイルス感染抑制に向けた厳格なロックダウン(都市封鎖)措置が経済に打撃を与えると指摘した。

UBSのアナリスト、タオ・ワン氏は「長引くコロナ規制と、現行のコロナ対策からの出口戦略を巡る透明性の欠如が、企業と消費者の信頼感を悪化させ、ペントアップ需要(繰越需要)の高まりを阻止する公算が大きい」という見方を示した。

米JPモルガンも23日、今年の中国成長率予想を4.3%から3.7%に引き下げた。ロックダウン措置により、今四半期は予想以上に経済が縮小する可能性があるとみている。

9金融機関の予想中央値によると、今年の中国の経済成長率は4%になる見通し。政府目標の5.5%前後を大幅に下回ることになる。昨年の実績は8.1%だった。

INSTITUTIONS GDP FORECAST GDP FORECAST

(OLD) (NEW)

UBS 4.2% 3.0%

J.P. Morgan 4.3% 3.7%

Standard Chartered 5.0% 4.1%

Goldman Sachs 4.5% 4.0%

Citi 5.1% 4.2%

MUFG 5.2% 4.3%

BNP Paribas 4.9% 4.5%