[シンガポール 16日 ロイター] - アジア時間の原油先物はほぼ変わらず。中国で新型コロナウイルスの感染が引き続き拡大しており、同国の需要減少に対する懸念が浮上している一方、地政学的な緊張のエスカレートや供給減少も懸念されている。
0148GMT(日本時間午前10時48分)現在、北海ブレント先物は0.06ドル(0.1%)安の1バレル=93.80ドル。米原油先物は0.04ドル(0.1%)安の86.88ドル。
米国時間の原油先物は、ロシア産原油をウクライナ経由で中欧諸国に運ぶ「ドルジバ・パイプライン」のハンガリー向け供給が、圧力低下のため一時的に停止したとの報道を受け上昇した。
米政府はロシアのミサイルがウクライナ国境に近いポーランドの集落に着弾し、爆発で2人が死亡したという報道について、情報を収集していると明らかにした。
CMCマーケッツのアナリストは「ポーランドへのロシアのミサイル攻撃に関する未確認情報を受けて、欧米による追加の対ロシア制裁のリスクが高まっている。供給問題が悪化する恐れがあり、これが原油価格に上昇圧力をかけている」と述べた。
米原油在庫が予想以上に減少したことも支援材料。
市場筋によると、米石油協会(API)の週間在庫統計(11日までの週)では、米原油在庫が約580万バレル減少した。ロイターがまとめた市場予想は約40万バレル減だった。