NY外為市場=ドル下落、景気後退懸念で コロナ規制緩和で人民元上昇

Reuters

発行済 2022年12月08日 06:36

更新済 2022年12月08日 07:36

[ニューヨーク 7日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し下落。金利上昇が重しとなり米経済が景気後退に陥るとの懸念が強まっている。一方、中国の新型コロナウイルス対策一部緩和を好感し、人民元は上昇した。

米連邦準備理事会(FRB)が近く利上げペースを減速させることが見込まれる半面、最近発表された雇用やサービス業、製造業に関する経済指標は底堅い内容となっており、利上げ巡る先行き不透明感が根強い。市場は来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を注視している。

米銀大手の幹部は6日、インフレが消費者需要の重しになるとし、来年の景気悪化に備えているとの見解を示した。

終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.4%安。

オアンダのエドワード・モヤ氏は「景気後退懸念を踏まえ、FRBが利上げを停止するという見方が最近のドル安の要因」と指摘した。

ユーロ/ドルは0.3%高の1.0507ドル。ユーロ圏の景気減速が予想ほど深刻ではない兆候が追い風となっている。

ドル/円も0.5%安。

ドルは対カナダドルではほぼ変わらず。カナダ銀行(BOC、中央銀行)は政策金利を0.50%ポイント引き上げ、4.25%とした。成長は引き続き好調で労働市場は逼迫していると指摘しつつも、利上げサイクルが終了に近づいている可能性も示唆した。

ドルは対オフショア人民元で0.3%安。中国の国家衛生健康委員会は7日、新型コロナウイルスの無症状感染者や症状の軽い感染者について、自宅での隔離を認める方針を発表した。当局が新型コロナと共存するための準備を進めていることが示された。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.5%下落した。

また、中南米市場ではペルーソルが一時、米ドルに対し2%超下落した。ペルー議会は7日、カスティジョ大統領を罷免。ペルー国家警察は、大統領が治安部隊に拘束されたことをツイッターへの投稿で明らかにした。

ドル/円 NY終値 136.60/136.63

始値 137.65

高値 137.73

安値 136.23

ユーロ/ドル NY終値 1.0505/1.0507